IPOから5倍!ビヨンドミートの2019年 Q1の業績結果は?財務諸表から見る株価を支える要因とは?
どうもヨシです(@domoyoshidesu)
植物肉ジャーナリストです。
- ビヨンドミート株は138ドル・・・IPOから5倍
- 株価を支える熱狂的な要因-2019年のQ1(第一四半期)決算が好調
- 株価を支える要因-ビヨンドミートが持つ社会的なイノベーション
- 株価を支える要因-高額な借株手数料
ビヨンドミート株は138ドル・・・IPOから5倍
ビヨンドミートは2019年5月6日にNY証券取引所に上場、IPO価格は25ドル、総11,068,750株の普通株式を発行し、時価総額は25億ドルでした。
IPO後に60ドル台をウロウロしていたのでそこで買っても2倍になりましたね。
間違いなく、文句なしの2019年最優秀IPOでしょう。
ただ現在時価総額が1兆円を超えているので、ビヨンドミートの支持者である私からしても短期的には買われすぎだと思います。
まずは株価を支えているQ1の業績結果を簡単に見てみます。
株価を支える熱狂的な要因-2019年のQ1(第一四半期)決算が好調
現地時間の6/6に2019年のQ1(第一四半期)決算が発表されました。
結論から言えば相変わらず赤字ですが着実に成長しており業績見通しは良い、生鮮食品の伸びや、主力だった小売店だけでなくレストラン・フードサービスで爆発的に成長しており、かなり期待できそうです。
以下ハイライトです。
- 純売上高は大幅増4,020万ドル(前年同期1,277万ドル、+215%増)
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売上総利益は大幅増1080万ドル(前年同期210万ドル)、純売上高に占める割合も大きく改善(16.1%→26.8%)、販売量の増加と生産効率の向上が寄与。大部分は生鮮製品(Flesh platform) が粗利益率の改善に貢献。
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営業損失はやや改善-530万ドル(前年同期-560万ドル)。研究開発およびマーケティング(FMI)費用も増加した一方粗利の改善が貢献。
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純損失は悪化-660万ドル(前年同期570万ドル)。主に営業関連費用、借入増による支払利息の増加、1株当たり損失はやや改善(-0.98ドル→ -0.95ドル)
- 営業CFは-1,330万ドル(前年同期-490万ドル)でした。投資CFは-500万ドル(前年同期-373万ドル)なのでFCFは-1880万ドル。ただここに記載されていないIPOで2億ドルを超える現金収入が見込まれている
- Ethan Brownの業績に関するコメント「第1四半期の幅広く力強い成長は、小売とフードサービスの両方で事業を拡大できたことが大きい。今後もブランド認知度の向上、流通チャネルの拡大、革新的な新製品の発売、インフラ投資に注力し、植物ベースの食肉市場を作り上げることに注力する」
- 各販売チャネルではレストランやフードサービス拠点の増加により491%の成長
- 冷凍プラットフォームでの減少は冷凍チキン製品の廃止から生鮮食品プラットフォームへ集中させたため。
<セグメント別売上>
<PL>
<CF>
思ったよりも設備投資が伸びていないですがオランダ工場での設備投資はまだCash-outしていないためでしょうか。
以上みてきましたように、IPOから5倍、株価を支える要因として好調な実績がありますが、他の要素にも言及しておきます。
株価を支える要因-ビヨンドミートが持つ社会的なイノベーション
もちろん好調な業績とリンクすることですが、株価を支える一番の要因は、ビヨンドミートが持つ社会的な価値です。
何百万回と強調したいのは、ビヨンドミートの革新性は、最新のテクノロジーが消費者に無理な選択を強いることも現在の食体験を捨てることも求めず、動物が今現在も受けている過酷な扱いを変えられるということです。
ベジタリアンになれ!ヴィーガンになれ!と動物の生きる権利と引き換えに菜食以外の生活を強いるやり方(ベジタリアンは牛乳や卵も可能)は局所的な影響しか得られず絶対に大きな成功につながりません。
その点をクリアしているのが、食体験を変える必要がない(=風味や味が肉そのもの)、健康や価格にも影響がない植物肉(代替肉)です。
食べられるために育てられ死にゆく動物も、その残酷な食肉システムから目を背けている私たちも、どちらもWin-Winなのがビヨンドミートの革新性ですね!
株価を支える要因-高額な借株手数料
もう一つ株価上昇の背景には、売りポジションを持ちにくい高額な借株手数料とロックアップが影響しています。ロックアップは10月の下旬まで続くので、利益確定売りで下がるにせよまだまだ大株主の売りはないので急効果はまだ先のことだと思います。
どうもヨシです(@domoyoshidesu)
植物肉ジャーナリストです。