渋谷ヴィーガンデモに全く効果がない理由を植物肉ジャーナリストが解説
どうもヨシです(@domoyoshidesu)
日本初の植物肉ジャーナリストです。
表題の件、私はさきほど知ったのですが2019年6月1日 18時から渋谷にてヴィーガンデモこと「動物はごはんじゃないデモ」が行われていたようです。
日本版PETAのような動物の倫理的扱いを求める団体なんだと推察します。
でもこのデモ、私は大失敗、全く効果がないものだと思っています。
"今すぐ動物食をやめる"という解決策がムリゲー
はい、単純に人口の96%にとって動物食を今すぐ辞めるという解決策は無理です。
人に行動してもらう、考えを変えてもらうには、対象のハードルを可能な限り下げる(行動コストの低下)、選択することで得られるメリットを理解してもらわなければなりません。
このデモではこんなに動物がおかれている状況はかわいそうなんだ!と情に訴える代わりに”肉や卵、牛乳を飲むのをやめろ!”という単純な解決策を提案しています。これは言い換えれば、肉を食べるという体験を捨てろという事を強いています。
目的:動物食を辞めさせること、動物の倫理的な扱いを求めること。
解決策:人々が先んじて動物食を辞める。Veganに移行する。=肉を食べるという体験を捨てる
手法:過激な写真を用いて情に訴える。デモで注意喚起を行う。
はい。これは無理な話です。
普通に食生活をしている大多数の人にとって、肉を食べる、卵料理を食べる、ミルクを飲むというのは空気を吸うくらい必須の行為です。
普段の生活を見ても卵や牛乳を使わない食品を探す方が難しいでしょう。いくら動物の境遇が大変で可哀想な非人道的なものであっても、大多数の一般人に肉を食うなという提案はあまりに非現実的、瞬間で思考や興味対象から外されます。
主張内容・やりたいことには共感する
私は主張の内容は共感できますし、やりたいことも分かります。でもだからこそ言いたい。
あまりにポイントがずれすぎていてこれでは目的とする動物の解放には逆効果ではないでしょうか。
なんかややこしそうな人が赤い服着て声を上げている。あまりに奇異な集団としてしか見えず、全くクールじゃありません。これでは環境保護に敏感な芸能人や若者もついてきません。
それを示すかのように、このデモへのカウンターも行われていて、デモ隊に向けて肉を食べる様子を見せたり汚い言葉で囃し立てる人もいたようです。
私の提案:肉を食べる体験を変える必要はない
日本ではベジタリアン+ヴィーガンが約4%程と言われています。逆に言えば96%の人々を変えさせるには、彼らに何も変えてもらわないことが重要なのです。
今回のデモで主張すべき提案は、まず間違いなく植物肉の普及・拡充に向けた投資を呼びかけるものにするべきでした。
なぜならシリコンバレー発の米国企業、Beyond MeatやImpossible Foodが提供する植物肉は今や本物の動物肉と遜色がない味や風味を備えています。
またオランダで工場を建設するなど米国外での活動も進んできているのです。
Impossible foodに至っては最新技術であるレムヘモグロビンにより実際に肉汁も出ます。
植物肉の普及は、消費者のお財布も、気持ちも、何より重要なうまい肉体験も棄損しません。
消費者は全く何も変える必要がないのです。今後は単にスーパーやECサイトを見るときのラベルに"植物由来肉使用"という食品を選択するだけです。
消費者側が行うハードルは(植物肉というものへの馴染みを差し引けば)かなり低くなります。
何かを辞めるのではなく、何も変わらない植物由来の肉を食べていきましょうという前向きな提案をすべきでしょう。
情ではなく最新テクノロジーで開発されている植物肉を提案するのが、動物への倫理的な扱いを求めるうえで重要な解決策です。
ぜひ私とBeyond Meat卸すECはじめましょう(^^笑
どうもヨシです(@domoyoshidesu)
日本初の植物肉ジャーナリスト
#Vegan #ヴィーガンデモ